オリエント伯爵の世界旅
Around the World by OrientEarl

 ホームオリエント伯爵の世界旅2011年12月

心の準備 vol.01

 どうして、世界一周なんてしたいと考えるようになったのだろう…。
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 小学生の頃から、地図を見るのが大好きだった。なんの変哲もないロードマップ(ナビやネットがある今となっては希少な書籍…)を見ているだけで、なんぼでも時間が過ぎていった。当時は意識していなかった。しかし、今となっては分かる。地図を見ていたというよりは、地図を読んでいたという表現の方が相応しいことに。

 中学生になった。初めて一人で旅に出た。時代は、国鉄民営化(時代を感じる言葉だな…)に向けて赤字路線が次々と廃線になっていた頃。だから、廃線になる前に、汽車(これも時代を感じる言葉…)に乗ってみようと考えた。昔も今も、鉄道ファンではない。たんに、時代の景色を見たかったのだろう。宿泊施設は事前に予約し、親の承諾をもらい、予定した行程を予定した通りに進んだ。面白みのない旅であった。にもかかわらず、今でも記憶の片隅には残っている。間違いなく、この旅が、わたしの旅の原点である。
 高校生になった。旅に出たかった。しかし、受験勉強という得体の知れない壁が立ち塞がった。親の承諾がもらえない。一度だけ、友人と一緒に旅に出ることができた。今度の旅はテント泊である。予定した行程を予定した通りに進むこともなかった。なんといっても、帰路は途中で知り合った団体の車に便乗させてもらったくらいである。今になって考えると、けっこう無茶である。これも時代かな?

 大学受験。大学を選ぶ第一の基準は、学力レベルでも、将来の職業でも、教授陣の質でもなかった。実家から通わなくていい大学、一人暮らしができる大学。親の束縛から逃れることができ、わたしは、わたしの想う方向に、わたしの想う分だけ成長することができる。もちろん、旅も成長することができる。わたしは、大学“生活”に大きなワクワク感をもっていた。
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 こうしてわたしは、高校を卒業して大学に入学することとなった。
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 世界一周に旅立つまで、あと、24年…。

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